業務効率の悪さや認知症患者の増加、患者層の変化、多様化する中で病棟に合った看護方式を選択する必要があります。

看護方式とは、効果的な看護を提供できるような、看護師の活動方法のことです。複数の患者さんの入院から退院までを担当する従来の看護から、複数の看護師が、複数人の患者を受け持つというスタイルに看護の方法は変化しています。

看護方式の1つめは「プライマリーナーシング」です。原則的に1人の患者さんを1人の看護師が担当します。患者さんに対してきめ細やかなケアを提供でき、信頼関係を築きやすいというメリットがあります。ただし、どのレベルのケアを提供できるかは看護師のスキルや経験によって決まります。また、看護師への負担が大きくなるというデメリットがあります。

別の看護方式が「チームナーシング」です。病棟を複数のチームに分け、Aチームの患者さんはAチームの看護師が、Bチームの患者さんはBチームの看護師が…、というように、複数の患者さんを複数の看護師でケアします。看護師の能力に差があってもフォローできますし、満足できるレベルの看護を提供できます。デメリットは、リーダーの采配により、チームの能力に差が出ることです。

「機能別看護方式」は、たとえば、オペ出し専門、点滴専門、採血など検査専門…というふうに分野ごとに分かれて看護を提供していく方式です。比較的高い水準の看護が提供できますが、スタッフ同士でコミュニケーションを取る機会が減るというデメリットがあります。

(看護方式について:関連リンク~理想の看護を目指して~)